サヴァン症候群とは
サヴァン症候群は、自閉症を患っているひとの10%が併発するといわれる症状で、自閉症の発症率は圧倒的に男性が多く、それに比例してサヴァン症候群も男性に多いと言われています。
サヴァン症候群の人の特徴としては、脳の発達障害や知的障害を持っているにもかかわらず、絵画や音楽、計算などある特定の分野にのみ、驚異的な能力を発揮するというものです。
サヴァンとは、フランス語で〝賢者〟を表し、作曲家のモーツァルトや、物理学者のアインシュタインもサヴァン症候群だったと考えられています。
サヴァン症候群の発見のきっかけとは
初めにサヴァン症候群が発見されたのは1887年。あるイギリスの医師が、何十冊もの本を読んだ男性がその本の内容を全て正確に記憶した上、さらに本の内容を逆から唱えることが出来るのを発見し、その能力があまりに並み外れていたことから、サヴァン(賢者)と呼ぶようになったのが名前の由来だと言われています。
また、その男性は本の内容を覚えることができるという能力以外は、不器用だったことから、初めは〝idiot savant〟(バカな賢者)と呼ばれていましたが、のちに差別的な意味の〝idiot〟(バカ)を除いて〝savant〟(賢者)という言葉だけをのこし、サヴァン症候群と呼ばれるようになりました。
世の中に注目されるようになった理由

サヴァン症候群の存在が世に知られるようになった理由のひとつが、1989年にアカデミー賞を受賞した映画、〝レインマン〟。
ダスティンホフマンが演じた主人公のレイモンドは自閉症を患っており、サヴァン症候群である実在の人物がモデルとなっていることで話題となりました。その人物はキム・ピークという男性で、この映画のモデルとして今では広く知られており、サヴァン症候群が全世界から注目されるきっかけを作ったとして〝キングオブサヴァン〟と呼ばれるほどです。
映画の中のシーンでは彼の驚くべき能力がいくつも紹介されています。そのひとつが、ウェイトレスがつまようじを落とすシーン。主人公のレイモンドは瞬時にそのつまようじが246本だと言い当てることができる、というもので、これはキムの実話を忠実に再現したもの。もう一つのシーンが、カフェでウェイトレスの名札を見てその人の電話番号を即座に言うというシーン。
キム・ピークは膨大な情報を瞬時に脳にインプットし、いつでもすぐに取り出せる能力があり、電話帳などに記載されているアトランダムな情報や、歴史関係の書籍など、今では9000冊をこえる書籍の情報を正確に記憶し、いつでも暗唱できる能力があると言われています。
